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2025年 歴史掘り起こしプロジェクト 白鳥温泉編

白鳥温泉編 (秋プログラム) 

場所  黒川 白鳥温泉現場

  白鳥温泉の昔の温泉後やポンプ設置場所について、アンモナイトや硫黄の入った地層などの解説を含め、温泉の重要性を語っていきます。

一度白鳥温泉前に集合して,市役所 竹田さんから現状を聞き,市議会にて業者の公募がはじまり,12月ごろに決定があるとの連絡を聞きました.今の市の意向では,温泉部のみ残して,ホールや宿泊場所は撤去,よりこじんまりとした施設にすることを考えているようです.宿泊場所はいわゆるグランピング施設を作る予定らしい.期間は2-3年ということでした.

集まった人は,「長生きしないと入れないな..とため息もありました.」.ただ,少なくとも一歩前進ているので,みなさん喜んでいました.

ポンプ設置場所は,白鳥温泉の上流に2カ所(第2,第1),下流に1カ所(第3)があります.まずは上流の第2ポンプから見ていきました.1km以上離れた上流にあります.

第2ポンプ場 ここは掘った後あまり温泉が出なかったようで,現在は電気も来ていませんでした.

第一ポンプの横にある黒川沿いには,昔から使われていた温泉の跡が残っている.川沿いには昔の道の跡も残っており,旅人はここで疲れを癒やしていたようである.冷泉であるが,硫黄分が含まれていて湧き出ている崖は,黄色く色づいていたらしい.

川沿いの石垣が残った温泉跡.

第一ポンプ場とその内部 ここでは350mほど掘っているようです.掘ったときには,水が数十mも吹き上げて皆さん喜んだと青木さんが教えてくれました.現在でも第一ポンプは稼働しています.

カジカ橋の第3ポンプ場 湯量がたらなくなり新しく掘ったポンプ場.ここでも沢沿いに白ー黄色に岩が変色していた場所のようです.古屋は木造部分は古びていますが,中はスチール製の部屋があり,稼働しています.

ということで,今回も参加いただき有り難うございました.田舎は,ほおって置くと草や木に埋もれてしまいそうですが,しっかりと残すべきものは保存していくことの重要性を感じる場所でした.

集合場所  東かがわ市入野山 黒川 白鳥温泉現場

  次回は、具体的な白鳥温泉の施設や黒川温泉露天風呂など周辺部を見ながら、現地で白鳥温泉の利用法や地域の人々の関わり方について話し合っていきたく思います。

現地視察

多くの地元の人々が集まり,あまり見ない温泉の内部を見学する.

東かがわ市 地域活性課の竹田さんによる解説.現状と今後のサウンディングなどについて話がある.

内部はまるで工場の配管状態.部分的には古びているが,新しく交換しながら使っていたようです. 地元の人が言うには,夜中に懐中電灯が温泉の家屋のなかでうろうろしていたようで,組織的な泥棒が金属類を盗んでいったようです.そのため,温泉家屋内部は今回見せていただけませんでした.

黒川温泉の川沿いの露天風呂を見せてもらう.流しソーメンも行っていたみたいで,すぐにでも再開できそうな感じです.サクラの木の奥にあります.青木さんのご厚意により,内部を見させていただけました.感謝です.

ビニールかけていますが,3-4人は入れます.

回転式の流しソーメンが振る舞われていました.

40年ぐらい前の写真.多くの人々が来ていました.

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前半のチラシです。地域の人々とともに地域活性化を目指しております。

(予告)本年度の「歴史掘り起こしプロジェクト」は、福栄地域の秘湯である白鳥温泉(現在休館中)についてその歴史、他の温泉との違い、地域の人の関わり方などをいろいろご意見を伺いながら、考えていく予定です。ぜひお集まりください。

白鳥温泉編 (第3回 8月10日日曜日 19:00-20:00) やまびこ交流センター)

白鳥温泉で当初から受付されていた友森さんが黒川温泉の歴史、昔どのような状態であったかの話がきけました。硫黄が含まれる地層分布を紹介しています。引田の不整合直上の地層にその原因があるのです。黒川温泉は、昔から病気の人などの治癒で使われていたようです。川沿いの崖からは黄色や白色の硫黄がしみ出していて、匂いがただよっていたようです。第一ポンプのある場所には、川沿いに昔の温泉を貯めていた風呂場跡がいまでも残っています。

市役所地域創生課の竹田さんに来ていただき、現在の白鳥温泉の復興についての現状について話がありました。本議会により9月以降のサウンディングで業者の受け入れを行い、再開発していく予定だそうです。現在の大きな建物は、更地にして、スモール温泉から再出発の可能性が高そうです。古い建屋は、まだ使えるにしても、いろいろお金がかかるようで、今撤去してリニューアルしておく必要があるようです。

黒川温泉周辺の田んぼからでてきた化石類(黒田さん所有)

竣工記念式典の冊子(黒田さん所有)

白鳥温泉編 (第2回 7月5日土曜日 19:00-20:00) やまびこ交流センター)

黒田さんの黒川地域の歴史をまとめていただきました。田んぼからでてくるアンモナイトなどの化石を持参していただき、白鳥温泉ができた時のきれいな写真を見せてくれました。年間14万人の来客があったようです。

また、白鳥温泉に含まれる硫黄成分が含まれる原因は、黒色頁岩中のフランボイダルパイライトの酸化作用によるものであるようです。地域の他の温泉との比較、道後温泉がなぜ有名かなども話しております。

右上側に伸びる細い谷筋が黒川水系で、白鳥温泉がある場所です。(ジオカレッジ2025で作成したジオラマ)赤い部分は高平山(阿讃山脈で、標高650mぐらいあります)

できた当時の黒川温泉の河川敷 年間14万人が来ていた。

白鳥温泉編 (第1回 6月7日土曜日 19:00-20:00) 大盛況でした。

白鳥温泉の再活動を期待して、地元の人が多く集まってくれました。

白鳥温泉のある黒川は、7000万年前のアンモナイトの宝庫
徳島県博物館 学芸員の辻野さんが解説
清川が地質の説明および白鳥温泉のできた時から今までを振り返る。
 次回は、温泉の泉質(なぜ硫黄が入っているか)についてもうすこし掘り起こす。
黒川でとれた7000万年前の異常巻きアンモナイト